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【人生相談】脱サラでバーを始めたものはいいものの、コロナ後から一気に下火…。どうすれば復活できますか…。

【人生相談】脱サラでバーを始めたものはいいものの、コロナ後から一気に下火…。どうすれば復活できますか…。

ヒアリング

相談者
はじめまして。
よろしくおねがいします。
うんたらかんたらで、ほにゃららで…

中川龍
なるほど!
つまり話をまとめると、

  • 「脱サラしてバーを始めた」
  • 「最初はうまくいってたけどコロナ後から一気に下火…」
  • 「復活させるためにあれこれやったけど全部こけてる」
  • 「お店を復活させるためのヒントが欲しい」

という相談で合ってますか?

相談者
合ってます!
すごい!
ゴチャゴチャした話をまとめて頂きありがとうございます!

中川龍
おっけーです!
ではもう少し具体的に「どのようにうまくいってないのか」を知りたいですね。
ってわけでいくつか質問させてください。
まず新規客は月にどれくらい?リピーターは?
平均客単価は?
出店エリアは?

相談者
うんたらかんたらで
あーちゃらこーちゃらです!

中川龍
なるほど…
うーん!
なんかこう、なんだろうな…。
すごい根本的なところが間違ってる感じがします!

相談者
…というと?

中川龍
このお店、全てにおいて「特徴」がないんですよね。

相談者
…特徴ですか💦
いちおう自分ではこういうところが強みかなって…

中川龍
え?
そこを強みにするなら、このメニューは不要ではありませんか?
お寿司やさんのメニューに板チョコやポップコーンがあるようなチグハグ感。

相談者
ああ言われてみれば確かに…
でもこれも意外と人気なんですよね…
そんなにしょっちゅうは入らないんですけど、月に何人かはこれ頼む方が…

中川龍
逆に「月に何人かしかいない」のであれば、それって不要では?

相談者
えーーーー!
でも…ただでさえ少ないお客様が、もっと減っちゃうんじゃないかって不安になっちゃって…

中川龍
いや逆でしょ。
お客様って、「誰にでも満足してもらえるように」ってすると、来なくなるものですよ。
逆に「こういう人だけ来てください」ってきっちり振り切ると、その方がきやすいものですよ🙆‍♂️

相談者
え、そういうものですか?

中川龍
そこからかーい!

顧客は選ばないといけない

中川龍
バーに限らずどんな商売でも同じですけど、基本的にお客様は絞った方がいいですよ。

もしあなたがAmazonとかマクドナルドみたいなレベルの大規模事業を始めるなら、「誰にでも好かれるように」で組む必要がありますが、そうでない範囲では、基本的に商売って「顧客を絞ること」が大切です。

多分ですけど、このメニューってお客様にアンケートとって作りませんでしたか?

相談者
おっしゃる通りです!
なんでわかるんですか!

中川龍
いや、慣れてる人ならわかりますよ笑
いかにもお客様アンケートで出てきそうなやつなんで。

で、結果どうですか?
このメニューは売れていますか?

相談者
それがさっぱりです…
アンケートでわりと需要があったので、だからメニューに入れたはずなんですが、実際やってみたらさっぱり売れませんでした…

中川龍
アンケートは基本、信じない方がいいです。
お客様って、「アンケートを聞かれている段階」ではまだ支払いが発生しないので、けっこう気軽に適当に答えるんですよ。
思いつきでパパパって。

でも、そのメニューが出るときってのは、お客様に「支払いが発生する時」です。
いざそういう場面になったら、急にお客様は「真剣に」考えだします。
これは本当に必要かな?って。
そうなると、アンケートの時は気軽に欲しいって言ってみたものの、実際はそこまで欲しくなかったってことが起こりうるのです。

相談者
おお、なるほど…
まぁでも言われてみれば、私も逆の立場だったら、アンケートに答える場面では、そこまでしっかり消費者目線で考えたりはしないですね。
そんなに悪気がなくても、適当に答えちゃうことありますよね…

中川龍
そういうことー!
だから顧客の声って、意外と当てにならないんですよ。

有名な話ですけど、1998年頃にAppleからiMac G3ってパソコンが出たんですけど、スティーブ・ジョブズさんはこれに、当時主流だったフロッピーディスクの読み込み機能をあえてつけなかったんですよ。
だから事前のレビュー評価は最低。
「フロッピーディスクも読み込めないパソコンなんて使いづらいに決まってる」って、散々でした。

でも実際に蓋をあけてみたら、iMac G3は事前予約だけで15万件も売れてたらしいです。
株価も一気に急上昇。
その後の評判もすごくよかったみたいです。

こんなふうにね「顧客の声をあえて無視したら」成功したって事例、けっこうあるんですよ。

相談者
なるほどおおおおお

大切なのは想像すること

中川龍
でもこれってね、同じことは人間同士のコミュニケーションでもよくあると思うんですよね。

例えば「これから何食べたい?」って聞かても、とっさにパッと出てこなかったりしますけど、でもそういうときは逆に「ハンバーグを食べないかい?」って聞かれる方が良かったりしますよね。
さらに、偶然にもその提案した内容が「自分の中ではまだイメージがぼんやりしててこれ食べたいってところまで言語化されてなかったけど」「でも言われてみれば確かに今ちょうどそれが食べたい気分だった」というものだったりすると、めっちゃ嬉しくなりません?

相談者
なります!
なります!

中川龍
商売も同じでさー!

相談者
ひええ!

中川龍
つまりね、お客様に「何食べたい?」って聞いてそのまま出すのではなく、「何食べたい?」で出てきた回答を踏まえた上で「多分みんなが本質的に欲しているのはこういう商品のはず」ってのをこっちからめちゃくちゃ真剣に想像し、予想し、相手に言われる前にこっちから考えてあげるのが大事なんです。
その方が、より「売れやすいメニュー」ができますよ。

今のあなたのお店は、過去にいろんな人に「何食べたい?」って聞き続けた結果、ぐちゃぐちゃになっちゃってて、もう何のお店なのかさっぱりよくわからない感じになっちゃったんじゃないでしょうか。

相談者
なるほど…
言われてみるとそうですね…

中川龍
「素人の顧客の意見は聞くな」って本があるので、これ読んでみるといいですよ。
おすすめです!

で、最初の相談内容に戻りますけど、このお店をここから復活させる秘策は、「思い切ってメニューを一気に削減すること」かと思います!
そもそもこのお店を立ち上げたばかりのとき、あなたはどういう思いでこのお店を始めたの?
あなたが心の底から真に届けたいメニューはなに?

そういうものだけに、絞っちゃいましょう。
原点に立ち返りましょう。
その方が、リピート率もっと上がりますよ✨

相談者
いやめちゃくちゃ勉強になりました!
ありがとうございます!